
結婚相手や恋人を探すためにマッチングアプリを使うこと自体に、何ら違法性はありません。
実際、どういう理由で知り合ったとしても、本人たちが幸せそうなら「そうなんだね、良かったね」と祝福するのがしかるべき対応でしょう。
しかし「そうなんだね、良かったね」と言えない出会いもあります。
代表例が「実はビットコイン投資への勧誘を目的に近づいていた」ケースです。
この記事では、マッチングアプリを通じたビットコイン勧誘はどのように行われるのか、自分でできる対策は何かについて解説します。
マッチングアプリはビットコイン勧誘の巣窟
マッチングアプリでは、本名を明かさずに不特定多数の相手とやり取りができます。
プライバシー保護の観点からこの仕様は致し方ない部分もありますが、詐欺師にとっては「いつでも逃げられる状態でやり取りができる」状況を作り出しているのです。
【実例】中国人バツイチ美女とのやり取り
SNS上でマッチングアプリを通じた詐欺まがいのビットコイン勧誘の実例がないか探したところ、このようなケースを見つけました。要点のみをまとめます。
- 上海在住。大学生の時に親に買ってもらった家に住んでいて、娘が1人いる。
- 半月ほど日本に滞在するので、その時にデートしようという話になる。
- 「日本で家を買いたい、あなたと結婚する」など結婚前提のやり取りをしていた。
- しかし、話が盛り上がってきたところで、ビットコイン(厳密には「OPTCOIN」という怪しげな仮想通貨)を送金するように言われる。
- その他、いろいろな言い分をつけて送金させようとしてくる。
- 怪しいと感じ、送金を渋っていたら「私はあなたが私に対して信頼していないことを決定して、向上心もありません、私達は連絡する必要はないと思います!」と言われてフラれた。
引用元:長文失礼します。マッチングアプリ(出会い系)で知り合った中国人バ... - Yahoo!知恵袋
「惚れた弱みにつけこんでお金をだまし取る」という、国際ロマンス詐欺の手口とほぼ変わりません。
【体験談】実は危ないかも?変わってきている国際ロマンス詐欺の手口とは
自分でできる詐欺まがいのビットコイン勧誘対策は?
マッチングアプリを通じた詐欺まがいのビットコイン勧誘は、決して少なくありません。
たとえ日本の会社が提供しているサービスであっても、海外から登録することは可能です。
そのため、海外を拠点に動いている犯人グループがターゲットを探すために悪用しているのも実情です。
「いつ、自分が狙われてもおかしくない」と考えておきましょう。
自分でできる詐欺まがいのビットコイン勧誘対策を解説します。
アプリ上以外での連絡は取らない
初デートも済ませていない相手と、マッチングアプリ上のメッセンジャー以外で連絡を取るのは控えたほうが良いでしょう。
マッチングアプリの運営会社も、ビットコイン勧誘詐欺を含め、サービスが犯罪に悪用されることを警戒しています。
マッチングアプリ上のメッセンジャーでどんなやり取りが行われているかについても、24時間体制で監視しているのです。
詐欺師もこのあたりは重々承知しているため、早い段階でLINEやSNS上でのやり取りをしたいと言い出してくるはずです。
持ちかけられたら「いや、初めてデートするまではここでやり取りしよう?」とかわしてみましょう。
SNS、Webで検索してみる
やりとりの中で、ビットコインをはじめとした仮想通貨の投資を持ちかける話を出されたら、SNSやWebで検索してみましょう。
「銘柄名+詐欺」などのキーワードで検索すれば、同様の話を持ち掛けられた人の体験談が出てくるかもしれません。
新手の詐欺だった場合はこの限りではありませんが、一つの参考にすると良いでしょう。
やり取りをすぐに止め、通報する
そもそも、マッチングアプリは恋人や結婚相手を見つけるためのものであって、詐欺に悪用して良いものではありません。
いっそ、怪しげなビットコイン投資への勧誘をされた時点で、相手とのやり取りをすぐに止めてしまうのも、身を守るためには必要です。
また、マッチングアプリには規約違反が疑われるユーザーを通報する機能がついています。
被害を拡大させないためにも、躊躇せずに通報しましょう。
弁護士に相談する
ここまでの対策は「相手が犯罪を働いていることを疑い、冷静に対応できた」前提の話です。
実際は、相手に少しでも気持ちがあるなら、舞い上がってしまいうっかりお金を振り込んでしまうことだってあるでしょう。
後から「もしかして、あれは詐欺だったのでは!?」と気づいた場合は、弁護士に相談して対応を協議しましょう。
ビットコイン投資を装った詐欺に巻き込まれた場合、犯人グループが海外に潜伏していることもあるため、解決のためには高度な判断が必要になります。
法律の専門家である弁護士であれば、犯人グループに返金を求める交渉を行ったり、警察がスムーズに捜査に乗り出すよう論点を整理した上で告訴に踏み切ったりなど、解決に向けた効果的な動きができるはずです。
なお、弁護士に相談する際は「国際ロマンス詐欺に関する知見がある」弁護士に相談しましょう。
電話、メール、LINEでの無料相談を受け付けているため「あれ、何か変だな」と思ったらすぐに相談してみましょう。