
アメリカ発祥のマッチングアプリ「Tinder(ティンダー)」は、日本でも広く使われています。気軽な友だちから結婚前提のお付き合いの相手まで、目当ての異性を探すために使うこと自体は何ら問題ありません。
中には詐欺の犯人に送金するために会社のお金を横領するなど、自分自身が犯罪者になってしまうケースすらあるのです。
これらはれっきとした詐欺であり、できることなら被害に合うことなく出会いを楽しみたいところでしょう。そこで今回は、ティンダーにいる詐欺目的の外国人に引っかからないための方法を4つ教えます。
Tinderで詐欺被害に合わないための4ステップ
大変残念なことにティンダーでやり取りをしたことがきっかけで、仮想通貨や未公開株への嘘の投資話を持ちかけられたり、「いつかは結婚しよう」などと甘い言葉をささやかれた挙句に多額のお金をだまし取られたりする人もいます。
方法1.外国人は全員NOPEする
ティンダーにはNOPEという機能があります。NOPEとは「いいえ」という意味であり、転じて「私はあなたとはやり取りをしない」という意思表示を表す言葉として使われているのです。いわゆる「ごめんなさい」と考えるとわかりやすいでしょう。
やり取りをしなければ詐欺も持ちかけられない
実際にティンダーのアプリ上ではLIKE(いいね)をしてきた相手がいたとしても、やりとりをしたくなければNOPEをすることで、やりとりをしなくて済む仕様になっています。
もし「自分は外国人と付き合いたくない、日本人とだけやり取りできれば十分」と思っているのであれば、思い切って外国人にLIKEをしてもらったとしても、片っ端からNOPEをしていきましょう。
不要なやりとりをしなければ、詐欺の話を持ちかけられる可能性もほぼゼロに近いです。
方法2.あまりに整った顔の人は警戒する
世の中には、びっくりするほど整った顔立ちの人がいます。それは、日本人であっても外国人であっても、何ら変わりありません。
ましてや、整った顔立ちの人からLIKEがつくと「こんなに格好良い(美しい)人とやり取りできるなんて」と舞い上がってしまいがちです。
しかし、あまりに整った顔の人からLIKEがついた場合「ちょっと大丈夫かな?」と踏みとどまる勇気を持ちましょう。
実はモデルや芸能人の写真を勝手に使っていることも
自分にLIKEをくれた相手の顔写真をよく見てみましょう。実はモデルや芸能人の写真を使ったなりすまし、ということも考えられます。
あまりに有名な芸能人やモデルだとばれるからという理由で、モデルが映っているフリーの画像素材を加工する強者だっているくらいです。「いやいや、こんな人からLIKEをしてもらえるはずないよね」と冷静になる余裕を持ちましょう。
もし、自分だけでは相手の写真が芸能人やモデルの画像なのかわからない場合は、Googleの画像検索を使ってみると良いでしょう。仮に、芸能人やモデルの画像を無断使用している場合は、検索結果の一覧にその芸能人やモデルの情報が出てくるはずです。
NOPEだけでなく通報もしておこう
関わらないようにするためには、NOPEさえしておけば大丈夫ですが、念のため運営にも通報しておくとよいでしょう。
ティンダーをはじめとしたマッチングアプリは、なりすましやスパム行為を働くなどサービスの健全な運営の妨げとなる利用者がいないかどうか、常にパトロールを行っています。
しかし、100%捕捉できるわけではない以上、怪しい利用者に遭遇してしまうことは往々にしてあるのです。通報をすれば調査を経て、規約違反と判断されればアカウントが凍結されます。
被害に遭う人を1人でも減らすためにも「見つけたら通報」という意識は常に持っておきましょう。
方法3.謎のURLが送られてきても開かない
もちろん、外国人からLIKEをもらったとしても「外国人と付き合うのも悪くないよね」と思う人であれば、やり取りをしても構いません。
しかし、やり取りをする時は「謎のURLが送られてきても開かない」ことを心がけましょう。
フィッシング詐欺目的のURLのことも
詐欺の手口の1つに「フィッシング詐欺」があります。
- 送信者情報を偽ったメールを送り付ける
- 偽のホームページのURLを知らせてアクセスさせる
などの方法で、クレジットカード番号、アカウント情報などの個人情報を抜き取る犯罪を指します。
抜き取った情報の利用方法としては、以下の2つがあげられます。
- 盗み出したクレジットカード番号やアカウント情報を悪用してオンラインショップで高額な買い物をする
- クレジットカード番号やアカウント情報自体を売買する
やり取りをしている相手からURLが送られてきた場合、フィッシング詐欺目的のURLである可能性は捨てきれません。「開かなければトラブルも起きない」と冷静になって、対応しましょう。
方法4.SNSのアカウント交換はしない
もちろん、ティンダーの運営もこのような詐欺が疑われる行為が横行しているのを黙って見ているわけではありません。
常に監視をし、明らかに怪しい動きがあった場合は調査をして、該当するアカウントは凍結するなど、相応の対応はしています。
ティンダー外でのやり取りは何のため?
詐欺などの犯罪行為を働く側から見ると、ティンダーを通じてやり取りをしている限りは、監視からは逃れられないと思っても不思議ではありません。
だからこそ、一度も会ったことがないのに「SNS(LINE、Facebook、Instagram、Twitter、WhatsAppなど)のアカウント交換をしよう」と言い出す輩もいます。ティンダーの監視が及ばないところでは、詐欺や犯罪行為を持ちかけるメッセージを送信しても、ただちにアカウントを停止される可能性は低いためです。
そのため、ティンダー外でのやり取りを持ちかけられたとしても「まだ会ったこともないのに」と突っぱねましょう。
それでも引っかかってしまったら?
例え外国人からティンダーでLIKEされて、やり取りを始めたとしても、全部が全部詐欺に結びつくわけではありません。当然、将来を見据えた真剣なお付き合いを考えている人の方が、圧倒的に多いでしょう。
しかし、残念ながらごく一部の心ない人が、詐欺も含めた犯罪行為のターゲットを探すために紛れ込んでいるのも事実です。仮に、外国人とのティンダーを通じたやり取りが原因で
- 外国のよくわからない口座に現金を振り込んでしまった
- 怪しげなWebサイトに個人情報を入力してしまった
- 相手にSNSのアカウントを教えたら変なメッセージが来るようになった
など「ひょっとしてまずかったのでは?」と思う行動をしてしまった場合の正しい対応を解説します。
SNSのアカウントは全部閉鎖する
仮に、相手とSNSを通じてやり取りをしていた場合は、相手に教えたアカウントは全部閉鎖してしまいましょう。そのままアクティブにしておくと乗っ取りなどさらに別のトラブルを巻き起こす引き金になるので注意してください。
経緯をまとめて弁護士に相談する
金銭をだまし取られたり、個人情報が悪意の第三者のわたったりしたことが考えられるなら、早い段階で経緯をまとめて弁護士に相談しましょう。
警察に相談するのも1つの手段ですが、相手が海外在住の外国人で証拠がほとんどない場合は動きようがないのも実情です。
根本的な解決を目指すなら、経緯をまとめて弁護士に相談しましょう。詐欺事件の対応に精通している弁護士であれば、丁寧にヒアリングを行い、個々の状況にあった解決策を考え、実行してくれます。